【オススメ本】12歳の少女が見つけたお金のしくみ
12歳の少女が見つけたお金のしくみ
なんでも小学6年生の少女が、夏休みの自由研究をもとに書籍化したとの事です。
小学6年生が書いた『モノの値段を考える』というレポートが、
文部科学大臣賞奨励賞を受賞し、14年の歳月を経て本の出版となったそうです。
小学6年生からの視点で、素朴な疑問からの出発でありながら、
大人でも答えるのに考えてしまうような問題まで、
実にわかりやすく書いてあります。
子供も見てきっと理解出来る内容だと思いますが、
大人が見ても、勉強になる一冊だと思います。
第1章 値段の変わり方・決まり方
わかりやすく、自分の中でより一層腑に落ちたモノの一つに”値段の変わり方”での
『色んな価格設定』というモノがありました。
よく見るけど、あまり明確に理解していなかった部分でした。
価格設定の仕方には、以下の様なモノがある。
- オープン価格
いくらで売るかを小売店が自由に決める。現在はこの価格のつけ方が広まっている。
→家電製品、化粧品、食料品など - 再販売価格(定価)
出版社やレコード会社があらかじめ定めた値段で売ることが、小売店との間で決まっている。原則的に
値上げも値下げも出来ない。
→本、新聞、CDなど - 公共料金
国や自治体が決める、もしくは認可する。
→水道、電気、ガス、公立の学校、郵便、鉄道、タクシーなど
このあたりの違いが、詳しく説明してあります。
なんとなく聞いた事あるし、なんとなくでふわっと理解していましたが、
明確に理解出来ました。
そして、この章で説明されていて初めて聞いた”裁定取引”。
意味としては、安い所で買って、高い所で売ることによって儲けを出す事を意味しています。
説明の内容としては、よくわかるモノだと思います。
そして、この”裁定取引”が行われた時に起こる値段の変わり方というモノが説明されていて、
これが分かりやすく、納得でした。
裁定取引をしようとして、安く仕入れて、高く売ろうとする人がいる。
それによって、値下げしないと売れない人がいる。
安く売っていた所は、たくさん売れるので値上げをしようとする。
この繰り返しで、値段の差が縮まって、同じになるまで続けられて、やがて等しくなる。
これが、値段の統一の理由なんだそうです。
たしかに、相場とかあるし、
ラーメン屋さんとかは、だいたい同じくらいの値段で1杯食べられるし、
なんとなく値段は似通っていきますよね。
紐解かれていく”お金の仕組み”
こんな感じで、色んなお金の仕組みについて考えさせられていきます。
時間は買えるのか?時間の値段は?命の値段は??
等なんとなく答えらえれそうで、でも明確に言語化するのは難しそうな所に深く
追求していっている一冊です。
自分も、子供に質問されたらこういう類の事はしっかり明確に答えてあげたいと思っているので、
いい本でした。
また、大きくなったら子供にも読んでもらいたい一冊だなぁとも思いました。
おすすめです!
お付き合いいただきありがとうございました!!